抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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従来の品質の評価基準とは別に,Taguchiは製品が与える損失として品質評価基準を定義している。最近,この損失基準による品質評価をもとに,検査後のロットの最大期待過剰損失の上限値を保証する計量選別型検査方式が提案されている。この計量選別型検査方式では,ロットの品質特性は単一の正規分布に従っていると想定されている。ここに,生産ラインが直列的に配置された工程により構成される場合,すべての製品は同一条件下で製造されるため,ロットの品質特性が単一の正規分布に従っていると想定することは妥当である。他方,ラインバランシングの概念に基づき,生産ラインの工程設計において各工程での作業時間は一般に平準化が図られる。この際,作業時間が長いボトルネック工程が存在する場合,その工程を複数のワークショップにより並列的に構成するよう生産ラインは設計されることが一般的であろう。このような並列工程を含む生産ラインからのロットの品質特性は,工程の並列化により,厳密には全く同一の分布に従うと想定できない状況も存在する。そこで,本研究では,最大期待過剰損失の上限値を保証する計量選別型検査方式の適用範囲の拡大を目指し,複数のワークショップによる並列工程を含む生産ラインで製造された製品ロットのように複数の品質特性の分布が混合する可能性のあるロットに関する品質保証方式について考察する。具体的には,その基礎研究として品質特性が2つの正規分布による混合正規分布に従う場合のロットにおいて,検査後のロットの最大期待過剰損失の上限値を保証する計算選別型検査方式を提案し,その有効性について検証する。(著者抄録)