抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ダイレクトコンバージョン受信機は,搬送波と同一周波数の局部発振周波数(Local Frequency)を混合してベースバンド信号を復調する方式である。ヘテロダイン受信機と比較して,イメージ除去BPF(Band Pass Filter)及びIF(Intermediate Frequency)処理の不要化により,低消費化・小型化・低コスト化を実現することができる。しかし,ダイレクトコンバージョン受信機は,ミクサ入力における局部発振器(Local Oscillator)と信号パス間のリークや強いレベルの外部干渉波によって生ずる自己混合波により,受信信号のDCレベルをひずませることが明らかになっている。DCオフセットひずみの極小化は,高い受信品質が要求される移動体通信システムの移動機において,ダイレクトコンバージョン方式を適用する上で重要な課題である。本論文では実証検証からDCオフセットの原因を分析し,併せてディジタルベースバンドの受信シンボル系列によるバースト内の推定ひずみに応じた適応的切換によるDCオフセット補償方法を提案する。更に,GSM(Global System for Mobile communications)移動通信システムの計算機シミュレーションの結果から,単一バーストの平均振幅から補償値を算出する方法と比較して,提案方式では高速フェージングと静的DCオフセットの条件下ではビット誤り率5.2×10
-2で0.15dB,高速フェージングとバースト内の時変動性DCオフセット条件下ではビット誤り率5.2×10
-2で0.7dB以上の改善を示した。(著者抄録)