抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,DHS(Down-flow Hanging Sponge)リアクターを用いた高塩分含有排水の処理における,有機物除去とアンモニア性窒素の酸化におよぼす塩分の影響を約800日にわたり評価した。3台の同形のユニットからなるDHSリアクターに,アンモニア性窒素(500mg-N/l)およびフェノール(1400mg-COD/l)を含有する人工排水を供給した。基質の塩分は,NaClにより8.0から25g-Cl
-/lの間で5段階に制御した。全期間において1台当たりのHRTを4時間,全HRTを12時間に設定し,20から25°Cに設定した実験室内に設置した。塩分20g-Cl
-/lまでは最終処理水においてアンモニア酸化,COD除去率ともに93%以上を確認した。しかしながら,塩分25g-Cl
-/lでは,アンモニア酸化率が46%,COD除去率が81%程度まで減少し,塩分による阻害が見られた。また,塩分20g-Cl
-/lまでは,塩分の増加に伴い,流入アンモニア性窒素に対する生成した亜硝酸性窒素の割合も,3.4%から33%まで増加し,塩分の増加により亜硝酸化が進行する傾向を確認した。基質の塩分を10.9g-Cl
-/lへと変更して処理を継続したところ,停滞していたCOD除去とアンモニア酸化の回復が確認できた。(著者抄録)