抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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組み込み向けマルチコアではユーザーのインタラクティブな操作等で複数の逐次あるいは並列プロセスが動作させる環境においても高い性能を得ることが重要となる。さらに組み込みマルチコアプロセッサを省電力で動作させるためには,動作周波数・電圧を動的に制御することが重要となる。本論文では,OSCAR自動並列化コンパイラにより自動で電力制御された各アプリケーションを複数同時実行した際の電力性能をルネサスエレクトロニクス/日立/早稲田大学で開発した8コアのマルチコアRP2上で評価した。コンパイラによるデッドライン制御モードにおいて,1コアでもリアルタイム制約を低周波数動作で満たせる軽負荷のAACエンコーダの場合には,各アプリケーションに1コアを割り当て同時実行したときが1アプリケーションあたりの電力が最小になったが,1プロセッサでは高周波数動作しないとデッドラインを満たせない中負荷のAACエンコーダでは各AACエンコーダを2プロセッサで並列処理しつつ複数実行した場合のアプリケーションあたりの電力が低く,1アプリのみ実行した場合には1プロセッサで1.95Wを要したものが4プロセッサで0.84Wに下げられる事がわかった。高負荷のMPEG2デコーダでは4プロセッサで並列処理しつつ複数実行した時が1アプリケーションの電力が最小となり,負荷のあるアプリケーションでは並列処理を行いつつ電力制御を行うことが有効であると確かめられた。(著者抄録)