抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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日本の国際競争力の回復と持続的なイノベーションを誘発するために,大学の技術シーズに基づいたベンチャー企業の育成に着目して,2002年からの3年間で大学発ベンチャーを1000社創出するという「平沼プラン」が推進されてきた。しかしながら,大学発ベンチャーは大学単独で育成できるものではなく,大学発ベンチャー自身の継統性・成長性を促進するための大学発ベンチャー支援制度,すなわち,異なる専門知識を持つ研究者・関連企業・ベンチャーキャピタリスト・メンターなどが集う「人的ネットワーク」の形成が成功の鍵となる。そこで,本稿では,先行研究のレビューや,先進事例のケーススタデイ分析などをもとに,「大学発ベンチャー支援のためのメンタープラットフォームにおいて同窓会ネットワークは有効に機能する」という仮説を検証して,同窓会ネットワークのメカニズムのモデルを提示した。そして,大学発ベンチャー育成に携わるすべての者がメンタープラットフォームを設計する際に有効活用可能な実務的含意を提供した。