抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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ターボ機械協会のHPCプロジェクトのWG2活動により得られた「多段ポンプの非定常計算」に関する研究成果を紹介した。LES(Large Eddy Simulation)解析とHPC(High Performance Computing)技術の進展を基とした,3段遠心ポンプの羽根車前面,背面隙間部,ライナーリング隙間部の含めたポンプ性能,軸スラスト力,および,内部流れの分析等の,研究結果を紹介した。ポンプ性能,圧力変動計測,ポンププロータに作用する半径方向スラスト,軸方向スラスト流体力測定による実験データ取得により,流れ解析結果におけるRANSおよびLESの比較・評価を紹介した。特に,部分流量において,ローター軸ずれがポンプ内の流れ場と羽根車に作用する軸方向スラスト(平均値,変動値)におよぼす影響に着目し,解析した結果を紹介した。主な成果として次を挙げた。1)LES解析によると,100%流量における,1億2千万規模の計算格子によるポンプ揚程係数の計算結果は,実験値との差を3%以内の精度とする予測を可能とすることが分かった。2)実験値よりRe数を下げて解析することで,少ない格子点数でもポンプ揚程は実験値と比較できることが分かった。3)非定常流れの予測では,ディフューザ入口変動周波数と変動振幅が予測できることを確認した。4)LES解析による羽根車軸方向スラスト力解析には,隙間部の羽根車前後面シュラウドの乱流境界層の適切な解像が必要となるが,このためには多数の格子点数が必要となるので,隙間壁面近傍ではRANS適用等の検討が必要となる。