抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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北太平洋中高緯度域中層は,亜熱帯域が低渦位,亜寒帯域が高渦位で特徴づけられており,両海域の間には渦位フロントが存在する(Talley,1988)。渦位フロントは,風成循環境界を横切って亜熱帯から亜寒帯へ向かう高温高塩分水輸送に対応する(Ueno & Yasuda,2001)。本研究ではこの流れを通して北太平洋亜寒帯域に輸送される熱の経年変動と,その変動要因について考察を行う。熱輸送は3~4年周期で変動しており,大きい年と小さい年で0.9×10<sup>13</sup>W程度の差があった。この熱輸送の変動は主に流速の変動と,渦位フロントの変動の2つの変動の重ね合わせによって生じていることが示唆された。(著者抄録)