抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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C言語で記述されたプログラムにおいて,構造体や配列は様々なデータ構造を実現するために広く利用されているデータ型である。しかしながら,コンパイラによる自動並列化を行う際に,複雑にネストされた構造体を用いたプログラムに対して並列性抽出の解析を行うことは困難である。また,C言語で記述されたプログラムでは,配列添え字をループ制御変数の線形結合によって表すことにより,1次元配列を多次元配列のように扱うものもよくある。このようなプログラムに対して自動並列化を適用する場合,多次元配列と同様の依存ベクトルを抽出することは重要である。本稿では,これらの構造体や配列添え字式を持つプログラムから並列性を抽出するため,構造体のメンバー参照や1次元配列を,解析用の仮想的な多次元配列に変換し解析する手法を提案する。本手法をOSCAR自動並列化コンパイラに実装し,画像ノイズ除去処理の一種であるメディアンフィルタ処理やMPEG2デコード処理を用いて評価した。評価の結果,メディアンフィルタ処理においては4コアで1コアと比べて2.85倍の速度向上が得られ,MPEG2デコードにおいては4コアで1コアと比べて2.11倍の速度向上が得られた。(著者抄録)