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J-GLOBAL ID：200902209999813273   整理番号：09A0508075

DNA多型マーカーによるヒゲナガカワトビケラの流域内移動分散パターンの評価

Evaluation of Dispersal Pattern of Stenopsyche Marmorata in a Basin-Scale Using DNA Polymorphic Markers

著者 (6件)： 渡辺幸三 (東北大 大学院工学研究科) ,  八重樫咲子 (東北大 大学院工学研究科) ,  菊池裕二 (東北大 大学院環境科学研究科) ,  竹門康弘 (京大 防災研 水資源研究セ) ,  風間聡 (東北大 大学院環境科学研究科) ,  大村達夫 (東北大 大学院工学研究科)
資料名： 水環境学会誌  (Journal of Japan Society on Water Environment)
巻： 32  号： 5  ページ： 253-258  発行年： 2009年05月10日 
JST資料番号： Z0777A  ISSN： 0916-8958  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 流域内の局所個体群間の繋がりは,各局所個体群の特性を理解し,流域景観スケールのメタ個体群の頑健性を維持するために重要な要素である。本研究は,宮城県中南部地域4水系の源流から下流の30地点に分布するヒゲナガカワトビケラ局所個体群の遺伝構造をAFLPマーカーで解析し,局所個体群間の移動分散パターンを評価した。地点間の遺伝距離(θ)に基づく系統樹の結果から,源流の7つの局所個体群が中流以降の大部分の個体群と異なる特殊な遺伝構造を有していることが明らかになった。ヒゲナガカワトビケラは,雌成虫が河道に沿って産卵遡上する行動が観察されているが,本研究の結果は,風分散により方向性を持たない成虫の移動が起きている可能性を示した。本研究により,局所個体群間の繋がりや移動分散パターンに関する理解を深めるツールとして,DNA多型解析は高いポテンシャルを有することが示された。(著者抄録)

シソーラス用語： トビケラ類 ,  生息分布 ,  遺伝子型 ,  個体群 ,  *DNAマーカー ,  生物移動 ,  遺伝的影響 ,  系統樹 ,  ロバスト性
準シソーラス用語： *ヒゲナガカワトビケラ ,  DNA多型 ,  AFLPマーカー ,  遺伝構造

分類 (1件)： 個生態学  (EE03020H)

引用文献 (26件)：

• 1) Watanabe, K., Yoshimura, C. and Omura, T. (2005) Stochastic model for recovery prediction of macroinvertebrates following a pulse-disturbance in river, Ecological Modelling, 189, 396-412.
• 2) Palmer, M.A., Ambrose, R.F. and Poff, L.N. (1997) Ecological theory and community restoration ecology. Restoration Ecology, 5, 291-300.
• 3) Bond, N.R. and Lake, P.S. (2003) Local habitat restoration in streams: constraints on the effectiveness of restoration for stream biota. Ecological Management and Restoration, 4, 193-198.
• 4) Lake, P.S., Bond, N. and Reich, P. (2007) Linking ecological theory with stream restoration. Freshwater Biology, 52, 597-615.
• 5) Hughes, J. (2007) Constraints on recovery: using molecular methods to study connectivity of aquatic biota in rivers and streams, Freshwater Biology, 52, 616-631.

タイトルに関連する用語 (6件)： DNA多型 ,  マーカー ,  ヒゲナガカワトビケラ ,  流域 ,  移動分散 ,  評価