抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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我々は現在,自律ロボットの脳型知性の開発を目指し,「自己組織化」をキーワードとして研究を行っている。図1は自律ロボット集団による缶けり遊びを示したものである。ロボット達が自律的に遊ぶという行為をするためには高度な脳型知性が必要であり,その中でも自己組織的な能力が必要となる状況は多い。例えば,隠れられる障害物の位置,鬼の場所,行動経路などが埋め込まれたフィールドの地図を,ロボットは外界との相互作用を繰り返しながら自己組織的に構築する必要がある。また,他のロボットとの連携行動も自己組織的に獲得する必要があるだろう。これらを実現するために,我々は自己組織的な能力を備えた脳型知性の理論とアルゴリズムの確立とハードウェアによる実装を行ってきた。まず,基盤となる脳型知性システムとして,我々はKohonenの自己組織化マップ(SOM)をベースにした自己組織化システムの理論とアルゴリズムを確立させた。この自己組織化システムはモジュラー構造のニューラルネットワークとSOMを統合させたものであり,我々はモジュラーネットワーク型SOM(mnSOM)と呼んでいる。mnSOMは一般化されたSOMであり単位モジュールの構造を変えることで様々な課題に対応できる。またmnSOMの派生であるSOMをモジュールとしたSOM
2は幾何学をベースとした理論で確立されたものである。次に,mnSOMやSOM
2の並列処理化やハードウェアとしての実装も行ってきた。mnSOMやSOM
2は多数のモジュールで構成されており,並列的な情報処理を行うハードウェア実装にふさわしい構造である。さらに,これらのアーキテクチャをベースとして,我々は進化型のネットワークである,自己進化型モジュラーネットワーク(SEEM)を提案し,移動ロボットの内部モデル獲得に応用している。本発表では我々の開発した自己組織化システムについて報告を行う。(著者抄録)