抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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木部組織の機能低下は樹勢の衰えを示すことから,樹勢衰退の診断には木部組織の呼吸量をマーカーとして推定できると考えられる。本研究では,立木の幹木部組織試料の呼吸速度測定を行うために,拡散式CO
2プローブ機能を備えた赤外線CO
2分析器である「呼吸量測定器」を試作し測定を行った。合わせて本器の測定精度,作業効率の検討も行った。調査試料木は盛岡市高松公園内の33本もニセアカシア林とした。調査結果から,外観上枯死木または瀕死木と見られた立木の呼吸速度は,ほぼセロまたは極めて低かったことから,幹木部組織の呼吸速度の結果も樹勢衰退の判断材料とすることが出来た。本試作器は呼吸室中に分析ユニットのエア・サンプル室を取り込んでいるので,20秒ほどで測定結果を得ることが出来,測定精度も支障はなかった。また採取開始から測定終了までに要する時間は1試料につき5分程度であり,呼吸速度の定常状態も短時間であることから,本測定器による調査は有効であると考えられた。