文献

J-GLOBAL ID：201002210976822207   整理番号：10A1020587

シリア,デデリエ洞窟の先史人類学的発掘-2009年度調査報告

著者 (9件)： 西秋良宏 (東大 総合研究博物館) ,  仲田大人 (青山学院大 文) ,  米田穣 (東大 大学院新領域研究科) ,  近藤修 (東大 大学院理学系研究科) ,  石井理子 (東大 大学院理学系研究科) ,  佐々木智彦 (東大 大学院理学系研究科) ,  KANJO Youssef (アレッポ博物館) ,  MUHESEN Sultan (ダマスカス大 文) ,  赤澤威 (高知工科大 総合研)
資料名： 高知工科大学紀要  (Research Bulletin. Kochi University of Technology)
巻： 7  号： 1  ページ： 57-69  発行年： 2010年07月29日 
JST資料番号： L7194A  ISSN： 1348-4842  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 1989年からの日本シリア合同調査団による発掘調査のうち,2009年度の発掘成果をまとめた。洞口部では,前年度までに掘削が進んでいた2区を更に地表下約7mないし6mまで掘り下げ,一部基盤に達した。最下部の”礫層”は最古期の居住を示すが,出土石器群は未分析である。その上位のF層からはヤブルディアン石器群が,E層からは前期ムステリアン石器群が大量に出土した。前期旧石器時代末のヤブルディアンは,中東では人類化石の空白期であり,層位的にしっかりした状態の当地の標本は人類史研究にとって貴重である。既に岩盤まで達し,後期ムステリアン(中期旧石器時代)の15文化層が確認されている洞奥部チムニー地区では,従来の2m角区内を25cm角に再区分し,細分区ごとに標本回収する精査を行った。化石を産しているネアンデルタール人の生活痕跡が良好に保存されているとの見通を得た。今後,彼らの行動が再構築できる可能性がある。

シソーラス用語： シリア・アラブ共和国 ,  洞窟 ,  遺跡 ,  *石器 ,  *時期 ,  考古学 ,  *化石人類
準シソーラス用語： デデリエ洞窟 ,  *ネアンデルタール人 ,  ムステリアン ,  ヤブルディアン ,  *旧石器時代 ,  生活面

分類 (2件)： 第四紀  (DE02070C) ,  人類学  (EA01070K)

タイトルに関連する用語 (3件)： シリア ,  洞窟 ,  調査報告