抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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バルク材料に較べて非常に活性なナノ金属粒子の固定化を図る技術として,紙内にナノ粒子を分散させる技術について解説した。この技術は,もともと紙の製造において紙質の改質を図る目的で,パルプに炭酸カルシウムや酸化チタンを添加するが,これらの代りに酸化亜鉛(ZnO)ウィスカーを添加し,これを足場に金属ナノ粒子を紙の中で直接合成して分散させるものである。事例としてAuのナノ粒子を分散させたZnOウィスカー紙を示した。ZnOウィスカーとセラミック繊維を抄き込んだ紙を焼成することで,ZnOウィスカーからなる紙を調製し,これに塩化金酸(HAuCl
4)水溶液をしみこませ,洗浄した後乾燥した。得たサンプルをXRDおよび共焦点レーザ顕微鏡を用いて調べたところ,ZnO上にAuのナノ粒子が存在していることを見出した。このAu/ZnOの触媒活性をCOの酸化反応を用いて調べ,通常の粉末混合体よりも優れた触媒性能を有することを明らかにした。同様の手法で調製したAgおよびCuのオンペーパー合成とそれらの触媒活性についても紹介した。