抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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葉緑体チラコイド膜で作られたATPとNADPHによりカルビン-ベンソン回路が駆動される。この中心であるリブロース-1,5-ビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ(RUBISCO)は16量体蛋白質で分子量550,000である。リブロース-1,5-ビスリン酸(RuBP)が活性部位に取り込まれこれにO
2が反応するとCO
2との反応産物ホスホグリセリン酸の他にホスホグリコール酸が生成する。これはカルビン-ベンソン回路のトリオースリン酸イソメラーゼの阻害剤であること,ATPとNADPHの消費を抑制するために光呼吸が起こる。一方で光呼吸は光合成の効率にマイナスであり,その抑制のために葉緑体内のCO
2濃度を高く保つ必要がある。本論文では葉緑体内でのCO
2濃度,葉の厚さの持つ意味(細胞間隙に面した葉緑体の積算表面積を葉面積で除した値と葉肉コンダクタンスを大きくするため),なせ葉は黒くないのか:葉の光学的性質,葉の内部の光環境と光合成システムの構築原理について著者の考えに基づき解説した。