抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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植物は枝分かれによって,地上部の形態が決まり,枝分かれは花,果実,種子の数や質に影響する。この枝分かれは,主にオーキシンとサイトカイニンという2種類の植物ホルモンによって制御されると古くから考えられてきた。ところが,1990年半ば以降,シロイズナズナ,エンドウ,イネ,ペチュニアの「枝分かれ過剰突然変異体」の遺伝的解析から,植物の枝分かれを抑制する第3のホルモンの存在が示唆され,現在ではその有力な候補としてストリゴラクトンと呼ばれる有機化合物が注目されている。このストリゴラクトンはこれまで,根圏におけるシグナル物質として知られ,ハマウツボ科のストライガやオロバンキなどの根寄生雑草の種子発芽を刺激する物質として単離されていた。ここでは,ストリゴラクトンの枝分かれ抑制作用,植物調節剤としての応用,また,今後の展開について紹介した。