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J-GLOBAL ID：201002238625973278   整理番号：10A0153080

酵素糖化残渣リグニンを原料とするPCB吸着材の開発研究

著者 (6件)： 川嶋文人 (愛媛大) ,  森田英嵩 (愛媛大) ,  福岡正義 (愛媛大) ,  秀野晃大 (愛媛大) ,  森田昌敏 (愛媛大) ,  本田克久 (愛媛大)
資料名： バイオマス科学会議発表論文集
巻： 5th  ページ： 72-73  発行年： 2010年01月20日 
JST資料番号： L6019A  資料種別： 会議録 (C)
記事区分： 短報  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： リグニンの有効利用技術の1つとして,POPs(残留性有機汚染物質)の吸着剤としての可能性を検討した。リグニンを主成分とする粉末を原料として活性炭を作成し,その環境中への残留が問題となっているCo-PCB(コプラナーPCB)をターゲットとし,ヘキサン溶液中での活性炭への吸着実験を行った。木質バイマスとしてヒノキの木粉を用い,この木粉をエタノールと水の混合溶液により前処理を行い,前処理サンプルをセルラーゼを用いて糖化した。未処理のヒノキに対し,酵素糖化残渣リグニンの収率は,炭化,賦活のいずれにおいても2倍程度の高い値であった。酵素糖化リグニンは未処理のヒノキよりもリグニンの含有量が高い。糖成分よりもリグニンの方が,有機質の炭化,さらにグラフェン構造の生成において効率が高いため,このような差がみられたものと考えられる。未処理ヒノキ,酵素糖化リグニンいずれにおいても表面積は賦活により大きく増加し,2000m²/gを超える結果になり,細孔特性においては,未処理ヒノキ,酵素糖化リグニンに大きな差はない。Co-PCBにはベンゼン環のオルト位の塩素原子の置換数によってnon-ortho体,mono-ortho体,di-ortho体の3種類の異性体が存在する。炭化物の吸着率に対し,賦活した吸着剤は高い吸着能を示し,non-ortho体はほぼ100%,mono-ortho体で90%,di-ortho体で25%程度の吸着率が得られた。これらは市販の一般的な活性炭よりも高い吸着率を示した。

シソーラス用語： *ポリ塩化ビフェニル ,  *活性炭 ,  *汚染物質 ,  有機化合物 ,  *吸着剤 ,  *リグニン ,  ヒノキ ,  酵素的分解 ,  糖化 ,  比率 ,  異性体 ,  セルラーゼ ,  グラファイト ,  グラフェン ,  残留性有機汚染物質
準シソーラス用語： PCB ,  コプラナPCB ,  POPs ,  酵素糖化 ,  吸着率

分類 (1件)： 吸着剤  (YB03000W)

タイトルに関連する用語 (8件)： 酵素糖化 ,  残渣 ,  リグニン ,  原料 ,  PCB ,  吸着材 ,  開発 ,  研究