抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本論文では,搭載性・汎用性の観点から油圧センサを用いて,建機マニピュレータの手先外力負荷(フロント負荷)の有無検出を行う汎用的フレームワークを提案している。油圧センサによる負荷計測では,外力だけでなくマニピュレータ自重力,シリンダ駆動力,慣性力などの負荷要因が発生する。これらの主要負荷要因はマニピュレータの運動状態に応じて発生し,さらに油圧機械システムの非線形性や不確定性に起因して同定難易度が異なる。これらの負荷要因を汎用的かつ簡易的に取り除くために,静止状態では理論的なモデルに基づく自重力計算,運動状態では実測値に基づく駆動力同定を行う。さらに,特異姿勢やストロークエンドなどの負荷有無不定状態,マニピュレータ振動や始動時の静止摩擦力などの振動・突発性負荷要因の影響を回避するシリンダ状態評価手法を構築し,シリンダ負荷有無の信頼性向上を試みる。最後に,複数のシリンダ負荷有無結果の利用優先度評価に基づきフロント負荷有無のロバスト性を改善させる枠組みを提案する。各種計測装置を備えた油圧アームシステムにて評価実験を行った結果,提案した外力負荷有無検出システムを用いることで,マニピュレータの姿勢や運動状態などの検出条件によらず,実用的なフロント有無検出が可能となることが示された。(著者抄録)