抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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超音波を用いた物体の形状・位置・姿勢の計測法は,分解能が低いなどの欠点を持つが,光の適用が困難な測定環境や測定対象の計測に有効である。なかでも,音圧信号法は,照射した超音波の測定対象物体後方への透過・回折を2次元センサアレイで受信し,得られた音圧強度と音圧分布から測定対象物体の形状と位置,姿勢に関する特徴量を抽出し,これらをニューラルネットワークに入力して形状認識と位置・姿勢計測を行うものであり,位置計測の分解能として波長の1/4程度が得られる。しかしながら,これまでの音圧信号法では,主に透過波が用いられているが,実用的な観点からみれば,反射波のみを利用した方が利点がある。そこで本研究では,反射波から形状認識と位置・姿勢計測に必要な情報を得る新たな方法を提案した。この方法は,反射音圧分布を1つのパターンデータとみなし,ニューラルネットワークにより認識・計測を行うものである。試行した結果,柱と錐状物体の形状認識において100%の認識率を示した。また,透明ボトルの形状認識率も100%の認識率を示した。位置計測に関しては,波長以下の分解能で2次元位置計測が可能であることを示した。姿勢計測に関しては,最大誤差11.0度となった。これらの結果から,音圧信号法は,光学的な認識・計測システムの補助システム,あるいは代替システムとしての発展が期待できることが示された。