抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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規範文法と記述文法に大別されるが,本稿では,日本手話の文法記述に関して,英語の規範文法に相当する文法項目が,どのように実現されているかを明らかにするために,主語や目的語と動詞の関係に着目し,項(argument)がどのように実現されているかを,日本語と英語と日本手話を対比的に考察した。具体的には,まず,日本手話の構構造(手話の構成要素としての形態素,手話動詞の基本構造など)について説明した。次いで,聴覚障害者は失聴時期によって分類され,それぞれが使用する手話として,聾手話と難聴手話のあることを述べ,高齢化社会は難聴者人口の爆発をもたらすことを踏まえて,補聴サイン(ジェスチャ起源であるが,手話語彙とも境界的なサイン)の概念の推進の必要性を論じた。さらに,手話翻訳においては,聾者向け日本手話と日本語の翻訳,難聴者向け日本語対応手話と日本語の翻訳の必要性を示し,それぞれに語彙辞書と文法辞書が必要だが,語彙辞書に形態素辞書と文法辞書が搭載されることも示した。