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J-GLOBAL ID：201102206899296912   整理番号：11A1318837

地球温暖化が農林水産業に与える影響評価 第1章 地球温暖化が土地利用型作物に与える影響評価(6)温暖化・高CO₂環境がイネ生産過程に及ぼす複合的影響の解明

著者 (10件)： 長谷川利拡 (農業環境技術研) ,  吉本真由美 (農業環境技術研) ,  酒井英光 (農業環境技術研) ,  福岡峰彦 (農業環境技術研) ,  岡田益己 (岩手大) ,  鮫島良次 (農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究セ) ,  小泉信三 (農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究セ) ,  小林隆 (農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究セ) ,  兼松誠司 (農業・食品産業技術総合研究機構 東北農業研究セ) ,  松井勤 (岐阜大)
資料名： 農林水産省農林水産技術会議事務局研究成果  (農林水産技術会議事務局研究成果)
号： 483  ページ： 226-231  発行年： 2011年07月29日 
JST資料番号： S0070A  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 大気CO₂増加(+200ppm)と水・地温上昇(+2°C)がイネの生理に及ぼす影響を岩手県雫石町の開放系水田条件で調べたところ,両処理ともに生育初期に60~70%もの大きな成長促進効果が現れた。生育とともにその効果は低下したが,穂数や一穂籾数の増加を通して平均で19%増収した。ただし,水温単独では有意な増収効果は認められなかった。また,CO₂増加の影響が品種によって異なるかを調べたところ,シンク要領の大きい品種が多収でかつCO₂応答が大きいことがわかった。チャンバー実験で夜温上昇の影響を調べたところ,高夜温は乾物生産を低下させなかったが,不稔を誘発させること,その発生温度は28~30°C程度と開花時の高温不稔とは大きく異なることがわかった。高温でも安定的な受粉を得るための形質として,葯の裂開長(頂部と基部)の大きさが重要な役割をはたすことを,熱帯を含む水田条件で確認した。温暖化影響評価,適応技術のシーズとして重要な情報である。(著者抄録)

シソーラス用語： *イネ ,  *地球温暖化 ,  栽培 ,  生息環境 ,  応答 ,  地温 ,  気温 ,  温度依存性 ,  *植物成長 ,  岩手県 ,  二酸化炭素 ,  濃度依存性
準シソーラス用語： 環境応答 ,  大気温度

分類 (2件)： 環境問題  (SA01020V) ,  稲作  (FC03020C)

引用文献 (3件)：

• 1) Satake T. and Yoshida S. (1978) . High temperature -induced sterility in indica rice at flowering. Japan. J. Crop Sci. 47: 6 -10.
• 2) Peng S. et al. (2004) . Rice yields decline with higher night temperature from global warming. Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 101 : 9971-9975.
• 3)徐銀発ら(1997).多収水稲品種タカナリの光合成特性の解析.日本作物学会紀事.66:616-623.

タイトルに関連する用語 (10件)： 地球温暖化 ,  農林水産業 ,  影響評価 ,  土地利用 ,  作物 ,  温暖化 ,  CO2 ,  環境 ,  イネ ,  生産過程