抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,石英,長石,黒雲母を構成主鉱物とする花崗岩に着目し,個々の鉱物溶解特性を個別に評価するのではなく,一塊の花崗岩としての溶解特性を評価する。具体的には,花崗岩の粉末試料を用いて,温度(30,50,70°C)およびpH(6,9,13)を制御したフロースルー溶解試験を実施し,温度・pHに依存する花崗岩の溶解速度式を同定する。本研究より得られた知見を以下に記述する。1)30,50,70°Cの温度条件およびpH(6,9,13)のpH条件で花崗岩のフロースルー溶解試験を実施し,主構成元素についてICP発光分光分析を行うことで花崗岩の溶出濃度を計測した。その結果,溶出濃度はSiが最も高いことを確認できた。2)フロースルー溶解試験により得られた溶出濃度を用いて,各元素の溶解速度定数を算出した。3)導出した溶解速度定数式の妥当性を検討するため,本研究で実施したフロースルー溶解試験で測定した溶出濃度と,花崗岩の溶解速度定数式から予測した溶出濃度を比較検証した。4)花崗岩の溶解速度定数式を用いて,花崗岩不連続面透水試験における元素濃度変化の再現解析を行った。その結果温度・pH変化に対応して実験結果の溶出濃度を概ね再現することができた。