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J-GLOBAL ID：201202253576258987   整理番号：12A0797754

もち麦を用いたγアミノ酪酸の高生産技術(その1)

著者 (1件)： 渡部保夫 (愛媛大 農)
資料名： New Food Industry  (New Food Industry)
巻： 54  号： 6  ページ： 27-34  発行年： 2012年06月01日 
JST資料番号： F0354A  ISSN： 0547-0277  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 解説  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： 裸麦の変種であるもち麦の澱粉はほとんどがアミロペクチンであるためモチ性を示す。玄麦もち麦粒と精麦もち麦粒を用いてグルタミン酸浸漬法でγ-アミノ酪酸(GABA)の生産試験を行った結果,玄麦もち麦に比べて精麦もち麦のGABA生産量が著しく高かった。これは精白処理で粒にグルタミン酸溶液の吸収が高まったためであった。GABA生産量ともち麦精白度の関係を調べた結果,玄麦ではGABAはほとんど生産されず,5%以上の精白処理で効果があらわれ,20%以上では精白し過ぎであった。そこで他の麦類について再度GABA生産試験を行った結果,二条大麦,小麦では活性型ビタミンB₆(ピリドキサールリン酸)を加えればGABAは作られるが,加えないとGABAは僅かしか生産されなかった。その他,GABA生産性に対するpHの影響,浸漬溶液のグルタミン酸濃度の影響,浸漬時間の影響,GABAもち麦粉を用いたGABA強化パンの製造について記述した。

シソーラス用語： *オオムギ ,  生産技術 ,  生産量 ,  精白 ,  pH依存性 ,  濃度依存性 ,  時間依存性 ,  製パン試験 ,  技術開発 ,  脂肪族アミン ,  脂肪族カルボン酸 ,  アミノカルボン酸 ,  第一アミン ,  アミノ酸 ,  ジカルボン酸 ,  アルデヒド ,  窒素複素環化合物 ,  無機酸エステル ,  ジオール
準シソーラス用語： ハダカムギ ,  *モチムギ ,  変種

分類 (3件)： 穀類とその製品一般  (FJ04010T) ,  食品の化学・栄養価  (FJ01020J) ,  食品工業一般  (FJ02010F)

物質索引 (3件)： GABA ,  グルタミン酸 ,  ピリドキサールリン酸

引用文献 (18件)：

• 1) 厚生労働省報道発表資料: 特定保健用食品の表示許可について. (1996年5月) http://www1.mhlw.go.jp/houdou/0805/list.html
• 2) 厚生労働省報道発表資料: 保健機能食品の表示等に関する報告書について. (2000年11月) http://www1.mhlw.go.jp/houdou/1211/h1108-1_13.html
• 3) 今堀和友, 山川民夫 (監修): 生化学辞典第2版, 東京化学同人, p.70(1990).
• 4) 津志田藤二郎, 松井敏信, 大森正司, 岡本順子: γ-アミノ酪酸を蓄積させた茶の製造とその特徴. 日本農芸化学会誌, 61,817-822(1987).
• 5) 喜瀬光男, 青砥弘通: 発芽玄米の新製法及び機能性研究-米の可能性を追求-. 食品工業, 47,65-72 (2004).

タイトルに関連する用語 (2件)： もち麦 ,  γアミノ酪酸