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J-GLOBAL ID:201202256375773254   整理番号:12A1466223

津軽海峡におけるカマイルカの推定来遊個体数と餌生物豊度の関係

著者 (11件):
資料名:
号: 22  ページ: 1-4  発行年: 2012年08月01日 
JST資料番号: L3044A  ISSN: 1881-3445  資料種別: 逐次刊行物 (A)
記事区分: 原著論文  発行国: 日本 (JPN)  言語: 日本語 (JA)
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津軽海峡で最も多く発見される鯨類であるカマイルカLagenorhynchus obliquidensは,この海域で摂餌を行っていることが示唆されている。カマイルカは一般にカタクチイワシを主な餌生物とするほか,スケトウダラ,イカ類,サケ科魚類なども捕食することが知られている。また津軽海峡でのカマイルカとの遭遇率は年により大きく変動している。本研究ではまず,2004~2009年の津軽海峡に来遊するカマイルカの個体数を年別に推定した。次にカマイルカの来遊個体数の変動要因が餌生物にあると考え,主要な餌生物の豊度とカマイルカの来遊個体数との関係を検討した。その結果,カマイルカの推定来遊個体数は年により2000頭~8000頭と大きく変動していることが明らかになった。また餌生物の内,カタクチイワシ太平洋系群の年級群豊度と,カマイルカの推定来遊個体数の間に有意な正の相関がみられ(r2=0.75,P=0.0249),カタクチイワシ太平洋系群の年級群豊度が高いときに,カマイルカの来遊個体数も多くなる傾向が見られた。日本海側に分布するカタクチイワシ対馬暖流系群の年級群豊度や津軽海峡内のカタクチイワシの漁獲量についても検討したが,有意な相関は見られなかった。他の餌生物であるスルメイカ,サクラマスの各漁獲量,スケトウダラ太平洋系群年級群豊度や海峡内の表面水温との関係を検討したが,同じく有意な相関は認められなかった。調べた要因の中では,津軽海峡へのカマイルカの来遊個体数は,カタクチイワシ太平洋系群の豊度に最も高い相関を示した。少なくとも津軽海峡へのカマイルカの来遊個体数が太平洋側の餌環境要因に応答していることが示された。(著者抄録)
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分類 (1件):
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個体群生態学 
引用文献 (17件):
  • 天野雅男(1998)黒潮・親潮移行域における小型ハクジラ類の分布と回遊.月刊海洋/号外,(13):187-191.
  • 青森県水産総合研究センター(2005-2010)ウオダス漁海況速報,(1405-1434,1470-1505,1541-1576,1612-1637-2,1657-1674-2,1693-1709-2)http://www.aomori-itc.or.jp/index.php?id=250
  • Buckland, S. T., Anderson, D. R., Burnham, K. P., and Laake, J. L. (1993) Distance sampling : Estimating abundance of biological populations. Chapman and Hall, London.
  • Heise, K. A. (1997a) Diet and feeding Behaviour of Pacific White-Sided Dolphins (Lagenorhynchus obliquidens) as Revealed Through the Collection of Prey Fragments and Stomach Content Analyses. Int Whal Commn, 47 : 807-815.
  • 川崎康寛(1987)津軽暖水の変動機構.杉本隆成・石野誠・杉浦健三・中田英昭編,水産海洋環境論,42-50.恒星社厚生閣,東京.
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