抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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情報社会の進展と共に,振り込め詐欺などの犯罪が新たな問題として台頭してきた。振り込め詐欺は,ホームページ,E-Mail,FAX,DMなどを活用した悪質な貸し金業者による詐欺行為である。本稿では,これらに使用される電話番号と実社会の地域特性との関連性を分析した。地域特性と犯罪との関わりの先行研究では示されていない傾向としては,新しいジャンルの金融詐欺と,その電話番号に使用される地域の事業所の不安定さ(新規,退出事業所が多い)との正の関連性を強く示すことができた。因子分析では,不正事業社と家族(中学生以下の子供達が多く住むいわゆる住宅地域,ベットタウン地域)は負の有意な相関を示した。子供達が多く,地域でのコミュニケーションが成立している住宅地では詐欺電話は存在していない。この結果から,企業を地域社会に根付かせ,地域に家族を根付かせ,子供達が溢れる,コミュニケーションが活発な社会の育成は,地域側から犯罪者を出さないために重要な取組みであると言える。