抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,自動車社会ではカーナビやETCなどの車載器が普及してきた。しかし,これらの車載器(情報系)と自動車の制御系は未だに相互連携が行われていない。そこで,現在の自動車社会に顕在する事故や渋滞問題の解決,また,よりよい自動車社会の実現のために,今後,自動車の制御系と情報系との間に,安全性と信頼性を伴った相互連携の確立が必要になる。本研究では,今後の自動車システムにおける通信ネットワーク系に関する車両の内部および外部において扱われる情報に対する安全性および信頼性を保証するための情報フローベースモデルの確立を目的とする。情報フローベースモデルを考察する上で,車両が走行する環境には様々なものがあるが,本稿ではまず高速道路における渋滞回避を実現する情報フローベースモデルの確立を目指す。ETCの普及により,以前は高速道路の渋滞の3割を占めていた料金所部での渋滞はほとんど解消されたが,次いで多くを占めていた上り坂およびサグ部での渋滞は現在の高速道路の渋滞の6割以上を占めている。そこで本稿では,路車間通信を利用して路側機から走行車両に対し勾配情報を伝送し,その勾配情報から適切な加速を自動制御することにより,ドライバーの勾配に対しての認知に関わらず上り坂およびサグ部での渋滞を回避することを目的とした渋滞回避システムについて提案し,その有効性をシミュレーションにより論じる。(著者抄録)