抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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近年,地方都市では,市街地の衰退・空洞化が発生している。その中で,公共的に整備された空地では,一時的なイベントにより居場所をつくるだけではなく,地域住民の自発的な利活用を促すことが求められる。そのためには,空地を機能が特定されない解釈余地を有する空間としてデザインすることが重要であり,空間デザインの結果として日常的な居場所が形成されることが望ましいとしている。ここでは,対象地とする空地に可変的装置としてデザインした木製キューブを置き,その使われ方を調査した。本研究の実践と分析を通じて以下の結論が得られた。ある規則性をもってデザインされた可変的装置の木製キューブを空地に配置することにより,地域住民のための日常的な居場所が発現可能であることを示すことができた。本研究における居場所形成は,敷地内に特定サービスを提供する施設が存在し,対象地は仮設物しか認められないという特殊な条件下で行われた。しかし,本取組みにおける可変的装置は,敷地内施設とは異なる利用を誘発し,また多様な居場所を形成していることから,利用者に解釈余地を与える空間デザインの一手法を示唆していると考えられる。