抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本報では,市販軸受を転用して低コストにし,運転中に伝達されるトルクに比例して予圧を変更でき,変速比については外輪を回転させることで任意に変更できる性能を有するCVT変速装置の設計法を提案し,一方向回転での効率および予圧負荷装置の運転確認をした。これにより得た主な知見を次に示した。1)市販の転がり軸受を用いたCVTの設計法,回転速度やトルク伝達を求める式,動力の流れなどを明らかにしたこと,2)初期予圧196N,入力トルク9Nmのときに発生した軸方向力(予圧)は1600Nであり,この値はカム表面の摩擦係数を0.12と仮定したときの予測値とほぼ一致すること,3)予圧調整装置で生ずる軸方向力(予圧)は,入力側のトルクに比例して増加するが,トルクの増減に対してヒステリシス現象が観察されること,カム表面にPTFEシートを接合して摩擦係数の変化を小さくすることで,ヒステリシス現象は小さくなること,4)本CVTの伝達効率は入力トルク2Nmのときに90%,10Nmのときに98%で,トルクの増加とともに効率も改善されること,この効率は変速機として実用上問題の無いレベルであること,5)本変速装置の基本的特性を明確にしたが,予圧調整装置の当たりの不具合やヒステリシス現象などが見られたため,予圧調整装置の改良および往復運動下での挙動把握をする予定であること。