抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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木材は,非晶質領域をもつ複合材料であるため,ガラス状態の非結晶高分子に見られる種々の非平衡状態をもつ。本報では,水分子に対して十分大きな寸法をもちつつ,且つ,細胞壁に浸透可能な低分子物質として,レゾール型フェノール樹脂を木材中に導入した場合の木材の微細構造変化について,示差走査熱量(DSC)測定による検討を行い,非平衡状態にある微細構造変化について熱的挙動の変化から検討した。その結果,フェノール樹脂の細胞壁への浸透により,低含水率においてもガラス転移が顕著に生じるようになった。また,ガラス転移のみかけの活性化エネルギーは,含湿木材に比べて,フェノール樹脂処理木材の方が低い値となり,より可塑化されやすい状態に変化した。(著者抄録)