抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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電力はほとんど貯蔵できないため,電力事業者は電力の需要と供給が常に同量になるよう発電量を制御している。電力の需給のバランスのずれは発電機のトルク負荷の変動として作用しAC電源の周波数を変動させるため,電源周波数調整力も電力事業者が提供する「電力供給サービス」の一つになっている。本研究の目的は,需用者側がAC電源の周波数変動を検知することによって,電源周波数調整力のみの発電サービス供給に参加できる方法を提案することである。この目的のために,我々はAC電源周波数の変動を検知する安価なセンサー装置を開発した。この装置の効果を検証するために,九州の7都市に設置し約3ケ月にわたってAC電源の周波数変動を測定した。この実験の結果,すべての都市のAC電源周波数の変動が正確に同期していることが確認できた。この結果を受けて,我々はこのデバイスに需給状況表示用のLEDと赤外線LEDを追加することによって,周波数変動に反応して,人の節電行動を促したりエアコンの出力を制御したりする機能を追加した。本稿では,この装置による電源周波数調整力についても議論を行う。また,この装置の所有者コミュニティのソーシャルな協調行動によって,「仮想発電所」を構成する案についても議論する。(著者抄録)