抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本稿では,トランジェントカオスニューラルネットワークを用いたパケットフロー最適化手法の提案と評価を行う。パケットフロー制御手法は,最短経路をのみを考慮し制御を行うため,ネットワーク内の混雑状況により,伝送効率が損なわれることが考えられる。また,現実世界に見られるネットワーク形状の多くはスケールフリー構造を有しており,このようなネットワークにおいて最短経路のみを考慮したパケット送信を行うと,パケット送信が集中しているノードを使用することにより,パケット混雑が発生する。このため,最短経路を用いたパケットフロー制御は効率的ではない。そこで,効率的なパケットフロー制御手法として,2001年に堀口らにより相互結合型ニューラルネットワークを用いたパケットフロー制御手法が提案されている。この手法は送信先までの最短経路と混雑状況を考慮し,送信先の決定を行う。この手法は従来の最短経路を用いたパケットフロー制御手法に比べ,良好な性能を示すが,相互結合型ニューラルネットワークにおけるエネルギー最小化原理に基づきニューロンの内部状態の更新を行うため,局所的な解に収束していることが考えられる。そこで,局所解への収束を回避するため,トランジェントカオスニューラルネットワークを用いたパケットフロー制御手法を提案した。計算機実験の結果から,提案手法はより効率的なパケットフロー制御を行うことを確認した。(著者抄録)