抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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目的:参与観察データをテキストマイニングで分析することにより,観察者が捉えた現象を多角的にみるための視点を明らかにする。方法:セネガル共和国セレール民族の文化的価値観およびケアの意味と行為を18の領域に沿って記述的にまとめた参与観察データを対象とした。対象データをテキストマイニング手法により分析し,構成要素を抽出した。全構成要素と18領域の構成要素の高出現頻度語や,高頻度・低頻度に現れる特徴語の関連について検討した。結果:テキストマイニングにより,609語の全構成要素を得た。その内,出現頻度が10回以上の構成要素数は162で,最も出現頻度の高いものは「子ども」の144回であった。18領域ごとの構成要素の内,最も構成要素が多かったのは《食習慣と栄養についての価値観,信念,タブー》で73であった。全構成要素の中で最も高頻度に出現した「子ども」は,領域5の《世界観》や領域12の《政治的または法律的影響要因》,領域18の《仕事》で出現回数が0回であった。全構成要素における高頻度の出現頻度である構成要素が必ずしも各領域での高頻度の特徴語になっているわけではなく,低頻度の特徴語として現れているものもあった。考察:低頻度の特徴語は,調査者が各領域のデータを収集する際に見落としがなかったかといった注意喚起を与えてくれる可能性があると考えられる。またこの注意喚起は,その後のデータ収集の際の新たな視点として活用されることで,各領域だけでなく,データ全体像の捉えなおしにもつながると考えられた。(著者抄録)