抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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従来の「個人」や「単一社会」とは異なる「分人・複属」の概念について説明し,そうした社会的概念と電子行政との関係について述べた。従来の日本は個人の集団所属が基本的にはただ一つの「単一社会」であったが,近年,多くの集団にも帰属意識を持つ「複属」化が進んでおりそれに重要な役割を果たしているのがソーシャルメディアである。また,個人の複属的側面に着目し,一つの統合された人格ではなく,相手や場面に応じて現れる複数の人格に分けられたもの,あるいはそれらを束ねたものとして人を捉える「分人」の概念が提唱され,社会的実装の可能性や生き方の一つとして論じられるようになってきた。本稿では,「分人」や「複属」の考え方を電子政府に導入するのは,マイナンバーのようなIDを使用すれば技術的には難しくなく,社会課題にも貢献しうることを述べ,そのヒントとしてエストニア政府が2014年に始めたe-Residencyについて紹介した。