抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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わが国は,地形が急峻で河川勾配が大きく,降雨量が多く,水利用の面,防災の面から,ダムを設置する意義は大きい。土砂生産・流出が活発なことから,ダムの100年計画堆砂量を上回る早さで,堆砂が進行している例が多い。本研究では,ダムの長期的な課題であるダム堆砂と気候変動の影響を考えるため,木曽川水系の牧尾ダムを検討対象とした。牧尾ダムは,昭和36年に愛知用水の水源施設として造られ,中部圏の受益地域の重要な施設である。1984年の長野県西部地震で発生した土石流と泥流により,貯水機能は著しく低下し,種々の調査,堆砂の除去が行われたが,その費用対効果は,十分検討されなかった。今回の研究の目的は,堆砂と気候変動の影響により,牧尾ダムの利水機能である水力発電と愛知用水の供給が受ける影響についてだった。発電量については,大きな変化はなかったが,愛知用水の供給では,夏期流入量の減少により,多大の損失があった。