抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
近年,無線通信機能や様々なセンサを搭載したIoT機器の普及が見込まれており,屋内に設置されるスマートデバイスの数は今後急増すると考えられている.これらのIoT機器の位置情報は,複数機器の連携動作や各種センサを用いた位置依存型サービス等に有用である.しかし,環境内のどの座標にどの機器が設置されているかの屋内位置情報を人手で入力することは非常にコストが大きい.また,既存の屋内位置推定手法は,教師あり機械学習を用いて人やオブジェクトの位置座標を推定するものが多く,最も一般的なフィンガープリントを用いた手法では,あらかじめ環境内の様々な場所で電波情報を収集しておく必要があり,そのコストは膨大である.そこで本研究では,導入コストの低い新たな屋内IoT位置推定手法を提案する.提案手法では,IoT機器が搭載するBluetooth電波送受信機の電波情報を用いて互いの機器間の距離を推定し,その情報を用いて,環境内の機器の相対的な位置関係を求める.さらに,環境内の人が携帯するモバイル端末に搭載されているGPSおよびBluetooth電波送受信機を用いることで,推定した相対的な位置関係を環境内のフロアマップにおける座標系に変換する.ただし,屋内環境においてはGPSを用いてマップ内の正確な位置座標を推定できない.そのため,モバイル端末が窓際にある場合に該当方角からのGPS受信信号強度が大きくなることを利用し,環境内のどの方位の壁面(窓際)に居たのかの情報をアンカーポイントとして変換に用いる.複数の壁面のアンカーポイントを取得することし,その地点で同様にBluetooth電波送受信機の電波情報を用いて推定された,IoT機器とアンカーポイント間の距離を用いて,相対的な位置関係を環境内のフロアマップにおける座標系に変換できる.評価実験では,5つの実環境において観測されたデータを用いて提案手法の有効性を確認した.(著者抄録)