抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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太陽光を熱エネルギーに変換する光熱変換材料の代表例として,幅広い光吸収帯を持つナノカーボン材料が挙げられる。しかし,従来ナノカーボンは有限な石油資源由来であるため,持続可能資源由来のナノカーボンの開発が希求されている。光熱変換機能の向上には,太陽光波長領域(200-2500nm)で高い光吸収率を持つことが重要である。本研究では持続可能な樹木ナノセルロースを炭化して,新規な光熱変換ナノカーボンの開発を目指した。ナノセルロース水懸濁液を抄紙・t-BuOH置換・凍結乾燥した紙「ナノペーパー」を500°Cで炭化すると,メソ孔構造を持つナノカーボンが得られた。このとき光吸収率は約93%に達し,メソ孔構造を持たない場合よりも約6%高い吸収率を示した。さらに,疑似太陽光照射下で温度測定を行ったところ,メソ孔構造の存在により約20°C高い温度上昇が観測できた。太陽光を熱として利用するための光熱変換材料として,更なる機能開拓に期待が持たれる。(著者抄録)