抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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駿河湾への外洋水の流入は同湾沖の黒潮流軸位置に関係がある事が知られている。Inaba(1984)は同湾口東部海域の表層で流速観測を実施し,その測得流の半月平均と海洋速報に掲載されている半月毎の黒潮流軸位置との関係を調べた。その結果,黒潮流軸が伊豆半島先端の石廊崎の約75km南方沖にある銭洲海嶺まで同湾に接近すると,同湾口東部海域から黒潮系外洋水が流入する事を示した。しかし,同報告の測流深度は表層の10mまたは20mの1層のみであり,流入する外洋水の厚さや流速の鉛直構造は判明していない。同報告による流速と黒潮流軸の関係は半月毎の関係であり,例えば急潮の様なそれより時間スケールの小さい現象は半月平均する段階で丸められ,その議論を行う事は不可能である。そこで,これらの諸問題を解決する為に外洋水の流入経路にあたる同湾口東部海域の300m以浅におけるADCPによる測流結果と黒潮流軸位置の関係を調べた。黒潮流軸位置情報は従来からの半月毎に発表される海洋速報と,近年になって日毎に発表される一都三県漁海況速報の両方の資料と,これらに加えて同湾沖合の島々の日平均水位も用いた。(著者抄録)