抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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複数ロボットの自律性を通して,ロボット間の相互作用によってシステム全体の複雑環境への適応性が高まることが考えられる。野澤・井出グループはロボット間の情動相互作用を生かし,ロボット群の適応行動のための感情誘起型自律移動ロボットシステムを提案し,複数ロボットによる目標探索や障害物回避という適応的群行動を実現した。感情誘起型ロボットシステムでは,各ロボットにCircumplex Modelに基づく2次元構造の感情モデルを与え,「快」と「活性」の2つの内部変数を用いた行動ルールを与える。すなわち,視野内に他ロボットや障害物,目標の存在の有無によって「快」,「不快」の値が変化し,周囲における他ロボットの存在の有無によって「活性」が変化するように定義する。嫌悪と活性を持つロボット群の適応行動は興味深く,著者らの研究グループでは文献のシミュレーションを再実験し,いくつのパラメータ設定が適応的な群行動を生成するのに大きく影響することがわかった。本報告では同システムに対して,1)視野制限の設定;2)速度制限の設定;3)「誘意性関数」(快値の更新式)の改良;4)「好奇心」という内部変数の追加を提案する。単一目標・簡単環境に対する障害物回避シミュレーションおよび複数目標・複雑環境に対する障害物回避実験のシミュレーションによって提案法の有効性を確認した。(著者抄録)