抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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熊本県で生じる未利用資源のトウフ粕を,養豚飼料として有効活用するため,サイレージ化し,その給与がブタの肥育に及ぼす影響について研究を行った。まず,トウフ粕とフスマを新鮮物重量比で1:1に混合して,サイレージを調製し,調整日と発酵後における成分組成および発酵品質についで分析した。次に,肉用豚であるバークシャー種を用いて肥育試験を行った。供試動物を市販の配合飼料を給与する対照区と,市販の配合飼料にトウフ粕混合サイレージを乾物重量割合で50%配合したものを給与する実験区に分けた。調査項目は,飼料摂取量,消化率,飼料要求率,増体量,枝肉成績および肉質とした。その結果,サイレージは発酵に供なって成分組成が可溶無窒素物以外有意に変化しないことから,成分の損失は少ないものと考えられた。サイレージの品質評価項目において,pHは4.32,乳酸および酢酸はそれぞれ1.05%および0.23%であった。アンモニア態窒素は0.07%であった。肥育試験において,飼料の乾物摂取量が対照区と実験区の間で差を示さなかったことから,サイレージの嗜好性には問題はないと考えられた。トウフ粕混合サイレージの消化率は72.1%であった。実験区と対照区の間に,試験期間中の増体量に有意差はなかった。枝肉成績,ロース芯面積および肉質に有意な試験区間の差は認められなかった。以上のことから,トウフ粕混合サイレージは養豚用補助飼料として活用できる可能性が示唆された。(著者抄録)