抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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現在計画されている典型的な観測は以下のようなものである。まず地上・衛星両アンテナで校正天体の観測を15秒程度行う。次に,それぞれのアンテナを観測対象へと向け,15秒程度の観測を行う。その後,再び校正天体へと指向方向を戻し位相遅延量の校正を行う。これを数時間程度継続することで,1対象への観測が終了する。天球上の電波源の分布から,離角にして観測対象の3°以内には,一定以上の確率で校正天体が存在すると期待されている。これらを踏まえて,要求の典型例は3°離角のアンテナ指向変更を15sec以内に完了することとされている。衛星上の大型展開アンテナは,ジンバル機構等は持たないため,上記要求はそのまま,衛星姿勢に対する高速変更の要求となっている。このような独特の要求は,主に以下の3点で姿勢制御系設計に困難をもたらしている。第一に,このような高速姿勢変更は,通常のリアクションホイール(RW)では達成できない程の大きなトルクを要求すること(CMGを使用する)。第二に,大型展開アンテナないし太陽電池パドルのような柔軟構造物の振動を抑えつつ高速姿勢変更しなければならないこと(フィードバック制御系の活用)。第三に,このような高速姿勢変更を行いながら,観測中は5/1000度といった高い指向精度を達成しなければならないこと。ここでは,これらの困難に対して検討している方策について概要を報告した。