抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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海洋のナノプランクトン(NP)は従属栄養者のみならず,一次生産者としての機能も果たしている。それぞれの機能を持つNPの量および群集構造,さらに物質循環に対する寄与を知ることは,マイクロビアルループおよび生食食物連鎖の評価をする上で極めて重要である。しかし主に方法論的な制約のため,これまでの知見はNP全体の現存量の推定に限られている。本研究は,フローソーティングと分子的手法を組み合わせることにより,従属栄養性ナノプランクトン(HNP)と独立栄養性ナノプランクトン(ANP)のそれぞれを分取し,さらに群集構造を解析することを目指した。方法論がほぼ確立されたので,ここに報告する。具体的な手法は三つの段階からなる。第一に,海水中のNPをクロスフロー方式濃縮装置を用いて10倍以上に濃縮する。第二に,フローソーティングにより,蛍光特性の違いを利用してHNPとANPをそれぞれ分取する。第三に,それぞれの画分からDNAを抽出し,PCRで遺伝子を増幅した後に,DGGEによって群集構造を明らかにする。ここでは沿岸海水中の群集に適用した結果を示す。(著者抄録)