文献

J-GLOBAL ID：200902283098208201   整理番号：08A0497289

キク‘精興の誠’の黄斑発生を助長する温度条件

Temperature Inducing Yellow-Leaf-Spot of ‘Seikou-no-makoto’ Chrysanthemum (Chrysanthemum morifolium Ramat.)

著者 (6件)： 長菅香織 (農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センター) ,  後藤丹十郎 (岡山大学大学院自然科学研究科) ,  矢野孝喜 (農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センター) ,  山崎博子 (農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センター) ,  稲本勝彦 (農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センター) ,  山崎篤 (農業・食品産業技術総合研究機構東北農業研究センター)
資料名： 園芸学研究  (Horticultural Research (Japan))
巻： 7  号： 2  ページ： 235-240 (J-STAGE)  発行年： 2008年 
JST資料番号： L4829A  ISSN： 1347-2658  資料種別： 逐次刊行物 (A)
記事区分： 原著論文  発行国： 日本 (JPN)  言語： 日本語 (JA)

抄録/ポイント： キク‘精興の誠’における黄斑の発生原因を明らかにするため,温度が黄斑発生に及ぼす影響を検討した.プラスチックハウスで電照栽培した株を,自然日長の温度勾配型温室に搬入し,外気温の変動に追随して推移する温度条件下で生育させた.温室搬入前の株の育成場所における温度条件と同様の温度条件で生育させた場合の発生程度は小さかった.一方,温室搬入前の温度条件との温度較差が大きかった低温および高温条件で生育させた株では発生が著しかった.次に,生育温度の変動が黄斑に及ぼす影響を調べるため,温度勾配型温室内の低温,中温および高温条件で10日間株を生育させた後,それまで栽培した温度条件とは異なる2つの温度条件あるいは引き続き同じ温度条件で栽培した.はじめに低温あるいは中温条件で栽培した株では,その後いずれの温度下においても発生は少なかった.一方,はじめに高温条件で栽培した株では発生は助長され,特に高温条件から低温条件に移した株で発生は増大した.以上より,‘精興の誠’の黄斑発生は高温条件によって誘導され,その後の温度低下の程度が大きいほど症状の進行が促進されるものと考えられた.(著者抄録)

シソーラス用語： *キク ,  *植物病害 ,  温度 ,  栽培管理 ,  温室栽培
準シソーラス用語： *精興の誠 ,  *黄斑病

分類 (2件)： 花き・花木  (FC03044O) ,  菌類による植物病害  (FC04052Y)

引用文献 (8件)：

• 後藤丹十郎・花本央義・矢野志野布.2002.キク‘精興の誠’の葉身における黄斑の発生に及ぼす養水分ストレスの影響.園学雑.71 (別1): 320.
• 後藤丹十郎・沖 章紀・景山詳弘.2003.キク‘精興の誠’の葉身における黄斑の発生に及ぼす温度と遮光の影響.園学雑.72 (別1): 292.
• 後藤丹十郎・沖 章紀・景山詳弘.2005.培地および定植期がキク‘精興の誠’の黄斑発生に及ぼす影響.岡山大農学報.94: 15-18.
• 前川 進・鳥巣陽子・稲垣 昇・寺分元一.1990.セントポーリアのリーフスポットの発生と葉組織からの電解質漏出.園学雑.58: 985-991.
• 長菅香織・矢野孝喜・山崎博子・稲本勝彦・山崎 篤.2007.夏秋ギク‘岩の白扇’および秋ギク‘神馬’の生殖成長期の温度が開花および花序形態に及ぼす影響.園学研.6: 479-485.

タイトルに関連する用語 (3件)： キク ,  黄斑 ,  温度条件