抄録/ポイント:
抄録/ポイント
文献の概要を数百字程度の日本語でまとめたものです。
部分表示の続きは、JDreamⅢ(有料)でご覧頂けます。
J-GLOBALでは書誌(タイトル、著者名等)登載から半年以上経過後に表示されますが、医療系文献の場合はMyJ-GLOBALでのログインが必要です。
全日本空輸(株)部品事業部装備品整備部の現場で行なっている装備品整備作業および装備品の不具合傾向分析を,運行品質・機材品質の向上に繋いだ例を紹介した。ボーイング737-700,-800系列に装備されているISFD(Integrated Standby Flight Display)装置に頻発している事故(「NO LAND3」メッセージ不具合,プッシュボタン点滅不具合)は,双方とも再現性が悪く原因究明が困難であった。整備現場は,ISFD不良の可能性ありと記録された「MAINTENANCE MESSAGE」と「NO LAND3」メッセージ不具合の因果関係の解析結果をボーイング社へ報告し,「MAINTENANCE MESSAGE」による保守の妥当性が認められた。また,プッシュボタン点滅不具合は,不具合状況の確認中,「計器照明の輝度調整の入力電圧低下により,プッシュボタンが点滅する」の情報を得て,装備品自体の不具合でなく,その装備品の特性であることを突き止めた。この情報もボーイング社との協議により,この現象はオペレーション上,問題なしと判定した。これらの対策により,2009,2010年度に連続して発生した「NO LAND3」メッセージ不具合,プッシュボタン点滅不具合によるISFDの取り卸し件数を低減させ,MTBUR(Mean Time Between Unscheduled Removal)を大幅に延伸させた。