抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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下水処理における汚泥の容積を減少させる濃縮法として,減圧浮上濃縮の一種である減圧後給泥法について検討した。このために容量が6.6Lのアクリル製円筒容器に真空ポンプを接続し,容器内を減圧した後に活性汚泥を供給する装置を使用した。比較として,同一装置を使用して減圧前給泥法についても評価した。実験では活性汚泥浮遊物質(MLSS)が2120~2260ppm,溶存酸素濃度が2.4~2.8ppmの汚泥を使用し,アクリル容器内の圧力を11~71kPaの範囲で変化させた。固液分離の評価には,容器底部から汚泥最上部までの高さに占める脱離液最上部までの高さの割合を使用した。実験の結果,減圧後給泥法と減圧前給泥法ともアクリル容器内の圧力が16kPaの条件が最適であることが判明した。また濃縮完了までの時間は圧力が21kPaの条件が最適で,減圧後給泥法の方が短いという結果となった。なお,圧力が21kPa未満の条件では,重力沈降の影響が顕著で,測定不能であった。以上より,固液分離の面では減圧後給泥法と減圧前給泥法の間に顕著な差異はなかったが,濃縮時間の面から減圧後給泥法が有利であるとの結論を得た。