抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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東京海洋大学「海鷹丸」の南極海研究航海において,大気エアロゾルの光学的厚さ(AOT)の観測を実施した。南極海インド洋セクターでの500nmでのAOTは,0.02-0.12の範囲であった。南極大陸沿岸域でのAOTは比較的低く,0.02前後であった。40-60°Sの海域では,0.1以上の値を示すことがあった。インド洋低中緯度帯でのAOTは,0.05-0.15の範囲であった。風速とAOTとに正の相関がみられたことから,南極海では光学的に海塩粒子が卓越し,風速がAOTに影響を及ぼしていると考えられる。AOTが高くなるにつれ,オングストローム指数は減少した。AOTの波長スペクトルにおいて,380nmと870nmのAOTはべき関数からずれる傾向がみられた。レイリーの光学的厚さの算出方法を比較したところ,ずれが大幅に改善される可能性が示された。今後,より観測精度を高めていくためには,機器定数の精度を把握するとともに,レイリーの光学的厚さの算出方法の見直しなどが必要である。(著者抄録)