抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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オープンソースのe-Learningシステムは,近年急速に普及しているが,テストの難易度の制御や学習者の能力評価については教員の経験等に依存している。テストの能力推定方式としては,素点方式,項目応答理論などが挙げられるが。素点方式は正誤情報及び総得点でしか能力を推定しないため,受験者が理解しているかの判断ができない。項目応答理論は項目特性曲線を用い受験者の能力を推定するが,大学の専門科目程度の受講者数からこれらを精度良く求めることは容易ではない。そこで本報告では,素点方式の理解度を推定することが難しいという問題点,項目応答理論のサンプル数が必要という問題点を解決するため受験者の解答時間を用いて能力推定を行う。解答時間を用いる理由として,難易度の高い問題ほど解答時間が長くなることは先行研究において示されており,受験者の各設問における解答時間パラメータが受験者の能力推定に寄与する可能性があると考えたためである。LMSの1つであるMoodleにおいて,既存モジュールに含まれるPHPスクリプト及びMySQLデータベーステーブルの変更を行い,解答時間の測定及び難易度のレベル変動を可能にする適応型テストの実装及び評価を行った。能力推定方式は,4種類の重み付けを利用した素点方式を用い,受験者における各重み付けによって得られた点数を基に評価,検討を行った。その結果,各重み付けを用いることで,受験者タイプの弁別ができる可能性が示唆された。(著者抄録)