抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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並列計算やCPUとは異なるアーキテクチャ利用の要求が高まっており,付加価値を持った技術者育成の観点からGPGPU(General Purpose Computing on GPU)教育を検討した。本論文では,全国高等専門学校プログラミングコンテストの競技部門における課題がGPGPU教育対象として適当なことを論じた。実際に2011年度の文化財の修復を模擬した競技にGPU(Graphics Processing Unit)に興味を持つ学生を参加させ,専門性の高いプログラミング教育でも具体的な課題に取り組むことが教育上有用なことを確かめた。本競技では汚れた画像をそれよりも小さなスタンプを重ね,重なったすべての画素で両者の排他的論理和をとることで原画像に戻す最短手順を求める必要があり,1)与えられた画像と原画像の不一致数,2)修復にかかった手順数,3)修復にかかった時間の順に少ないチームが勝ちとなる。GPGPU講習会の開催後に課題プログラムを作成させたところ,i)画像の0,1を1ビットで格納するといった演算に対する高速化の追求,ii)if文による分岐の削減,iii)マルチGPUプログラミングといった成果が得られた。また,学生へのアンケートから競技課題の達成に必要な知識の習得に取り組み,GPUプログラミング技術が向上したことが確かめられた。