抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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本研究では,樹高100m前後のセコイアメスギのさまざまな高さにある葉およびシュートを実際に採取してその水分生理特性を明らかにし,高所での水ストレスに対する調節機能にシュートおよび葉の細胞や組織が寄与するメカニズムを解明することを目的とした。生理学的測定および解剖学的観察・測定をおこなった結果,樹冠上部の葉は水分量が多く多肉的な特性をもち,葉の維管束と葉肉細胞の間に存在するtransfusion tissueには,PAS染色で着色する物質が充填されていた。根からの水輸送が非常に困難になる樹冠上部では,水輸送に関わる通常の仮道管だけでなく,貯水や保水に特化した移入組織を発達させることによって,高さにともなう水ストレスによる水分供給の低下に対して調節機能を高めている可能性が示唆された。(著者抄録)