抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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イネの根は吸水するとともにナトリウムイオンを排除する役割を持っている。水田移植栽培において根の損傷を防ぐことが効果的に塩害を軽減するかどうかを検討した。耐塩性の弱いイネ極早生品種アキヒカリを用い,土壌を詰めたビニール袋で育苗した。苗の根を5mm~10mm残し切除して,塩化ナトリウム(NaCl)0g,7g,10gを土壌に添加したポットに移植し,根を傷つけないように移植した植物と生育と成熟期の乾物重を比較した。移植は播種後12日,19日,26日,33日の4回行った。茎数の増加は根の切除および塩添加によって抑制されたが,二要因の交互作用はなかった。成熟期の地上部と穂の乾物重は塩添加によって減少したが,根切除の影響はなかった。穂の乾物重の減少は穂数と平均1籾重が変わらなかったため,平均1穂籾数の低下による平均1穂重の低下によっていた。以上の結果から耐塩性が小さい日本の品種において移植時の根の損傷を防ぐことは,塩害軽減に効果的でないと考えられた。(著者抄録)