抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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2012年夏季の西日本では,豪雨が頻発し大量の淡水と陸源物質が海へと流入した。本研究では,瀬戸内海伊予灘において晩春から盛夏にかけ5回の観測を行い,この気象擾乱に伴う低次生態系応答を明らかにすることを目的とした。結果は,光環境は平年に比べ明らかに悪化し,栄養塩環境は予想に反し平年と同程度であった。植物プランクトンは,平年と異なりケイ藻が増加せず,植物全体量も平年以下であった。頻発した豪雨は,日照不足をもたらし,本来優占すべき大型ケイ藻の成長を阻害し,相対的に小型植物が優占する高次生態系への物質伝送効率の悪い生態系へと生態系構造をシフトさせていたことが明らかとなった。(著者抄録)