抄録/ポイント:
抄録/ポイント
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メタン発酵プロセスから排出される消化液は,原料バイオマスに含まれる窒素等の肥料成分が含まれ液肥として利用することが,資源の循環利用,地域環境への負荷軽減及びメタン発酵施設の維持管理費軽減の観点から有効である。著者らは,消化液の液肥利用が円滑に行われるために,メタン発酵施設から地域の農地への消化液の輸送・散布計画の策定を支援するモデル(以下,「輸送・散布計画モデル」)を開発した。輸送・散布計画モデルの内容は,既に発表している。本報では,輸送・散布計画モデルを用いて消化液の輸送・散布計画を策定する際に,必要となる中間貯留槽の位置決定法の検討内容を報告する。中間貯留槽は,メタン発酵施設から農地の間に設ける消化液を一時的に貯留する施設であり,消化液の輸送・散布作業の効率化を図るのに役立つ。しかし,効果的な中間貯留槽の設置位置の決定方法は確立されていない。検討用に作成したデータを対象にリソースマイル(RM)解析と同義の「散布面積(A)」と「輸送距離(L)」との積値解析(以下,「AL値解析」)を適用した結果,中間貯留槽を1槽設置する場合,効率的な同槽の位置及び同槽から消化液を輸送・散布する農地の選択を判断する指標を明らかにすることができた。ただし,中間貯留槽を複数槽設置する場合,AL値解析では中間貯留槽の設置数を増やせば増やすほど輸送・散布作業が効率化されるとの結果となるため,AL値解析結果と輸送・散布計画モデルによる試算結果と組合せ,中間貯留槽の可否を判断する方法を明らかにした。(著者抄録)